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皮膚科のアトピー治療と患者の現実のギャップを整理してみた。

アトピー「脱ステロイド療法」で医師の過失初認定のエントリの続きとして皮膚科のアトピー治療と患者がギャップと感じている問題点を整理し、フローチャートにしてみた。(画像をクリックすると720x540の大きさの大きい図が別画面で表示できる)
20040709_2.jpg
水色の吹き出しが現在のアトピー治療ガイドラインを標準として治療にあたる皮膚科が反省すべきと感じているところ、オレンジの吹き出しは、アトピー患者が現実に「おかしいな?なんでこうなるの?」と感じていることであると認識している。この現実をアトピー患者も皮膚科医療も冷静に認識し、一個ずつ地道に解決していくという作業を進めていく必要がある。それには世間一般の正しい認識、医療報酬制度そのものの見直しも必要であると考える。これは別の機会に書きたいと思う。
皮膚科以外の科のお医者さんのblogでも、「皮膚科医をあえて問う(ステロイド編)」というエントリがある。

まぁ、、、内科外来で皮膚科医の悪口言われても、、、困りまくるのですけどw。(結構皮膚科かかっているのに全く良くならないという苦情は多い。確かに完治難しいんだけどね、皮膚疾患は)

すばらしい皮膚科医を見る機会も多いだけに、外来で苦情を言われる患者や、皮膚科にかかっているのに全く良くなっていない患者を診ると、なんとかしたれよ!専門家なら!って思うんだけど。


ガイドラインに沿った運用そのものは一般の皮膚科が認識している以上に破綻しているはずだとアトピー患者側は思っているのだが、やはり他の科のお医者さんから見ても同じようなことを感じている方もいらっしゃるようだ。

一方、皮膚科医の方のblogもある。最近ちょくちょく読んでるblogがあるので引用。

いきなり反感を買いそうだけど、
私の中では、医療に一番求められるのは、
死を防ぐことじゃないと思ってます。
それよりもむしろ、いかに今の生活を維持できるか、もっと楽しく生きることができるか。その方が大事じゃないかな。

QOL(Quality of Life)のことをおっしゃっているようだが、上記フローチャートの上部のピンクと薄い赤紫の領域だけでの視野での皮膚科のお医者さんの発言であるならば、あまりにも甘々な奇麗事にしか私には聞こえない。これが医療不信というものだ。

或いは図の下の部分のグリーンで囲まれた部分の患者の現実まで見届けて二人三脚の診療ができているお医者さんの発言であるならば別。むしろそういう医師が増えていくべきだし、そうなるよう社会に働きかけていかねばならないというのが私の本音だ。

さて、この方はどっちなんだろうなあといつも考えている。

全ての現場の皮膚科の医師が後者になれるような環境が整うにはまだ何十年もかかるかもしれない。ごく一部の危機感を持った医師は手弁当で頑張っているが、政治的に異端とされている状況や、薬を出しつづけないと経営が成り立たない医療報酬制度にがんじがらめになっている状況にも斬り込まない限り、現在のアトピー患者を取り巻く混沌とした状況は変わらない。

患者にとってよい医療環境を手に入れるためには患者が「ここを改善してほしいんです」という提案型のアプローチが必要であるとも思う。フローチャートのどの時点の立ち位置でアトピーのことを考えているのかというのを確認しながらコミュニケーションをとる方法も洗練せねばとも感じている。

Comments:10

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一患者 2004年7月 9日 12:43

どうも初めまして。

小学校の頃から皮膚科に通っていて、今は引越等あって三つ目の皮膚科に通ってます。
病院が変わるごとに、治療方針が違っていて、驚くこともしばしばあります。

二番目に通っていた病院で、最初に通っていた病院の薬を見せると、そこの医師がとても驚いていました。僕自身軽いアトピーなのに処方されていた薬は、とても強すぎる薬だそうで。

今通っている病院は、とても良く順調に症状が軽くなっていっています。
記事違いかもしれませんが、コメントしてみました。

長文で申し訳ないです。これからも寄らせていただきます。

matsuoka 2004年7月 9日 14:02

コメント有難うございます。

この図でも実際はまだ問題点をうまく洗い出せてはいないかなと思っています。何回か上書きか追加、改訂するかもしれません。

あ、それとほんとは「はじめまして」じゃないかもしれないですね(^^;

種明かし:
先日「関西今昔建築散歩」の平安神宮(応天門)の柱と瓦屋根のコントラストが美しい写真を見つけ、他にも関西の建築物がきれいにカテゴライズされてて「あ、ここのblogいい感じ」と思ってBlogPeopleのリストに追加してたのでした。こうやって世間は狭くなっていくんだなと改めて感じました。

大した情報発信はできませんが今後とも宜しくお願い致します。

t0mori 2004年7月 9日 15:15

BPのリンクに登録して下さってありがとうございます。こちらは存じ上げませんでしたが、訪問させて頂いてビックリ。家の母は長年(約30年)患ったアトピーを12年ほど前に某有名民間療法の脱ステロイドで症状を軽減させたからです。今でもたまに出ますが、以前のように我慢出来ないと言うほどの事には到ってませんし、クリームの類いもほとんど使用してません。そんなこと拙Blogには一切書いていなかったのに、なんの偶然でしょうか。何れにせよ、今後とも参考にさせて頂きます。特にこの記事のフローチャートは実に今を的確に描写出来ている、と感心しました。母についてのエントリもいずれ書いてみますね。支離滅裂な書き込みですみません。では。

matsuoka 2004年7月 9日 17:15

t0mori様はじめまして。コメント有難うございます。ご家族がアトピーに関わりがある方だとは特に意識はしてませんでした。

実は貴blogの、「うにょっと」というのが気に入ってたのと、画面右の「ラジログ倶楽部」のバナーが気になってて後でゆっくり読ませていただこうとBlogPeopleのリストに追加していたのでした。

それにしても石を投げるとアトピーにぶつかると言うのは不謹慎かもしれませんが、もうそんな時代なんですよね。できたら生きているうちに治ってしまいたいと切実に思うのですが、せめて少しでも快適に暮らせる社会環境を手に入れたいなあと感じています。それにblogが役に立つはずだと今は思っています。
今後とも宜しくお願い致します。

sona 2004年7月 9日 17:17

先日BPにリンクして頂きましたのでこちらでも早速追加させて戴きました。
拝見させていただき、知らない事ばかりだったのですが、同様に日本の医療関係に多くの疑問点もございます。私のサイトは単なる日記サイトですが、こちらではBlogというツールを有効に使われているなとの印象受けました。これからも頑張ってください。

matsuoka 2004年7月10日 01:11

sona様、コメント有難うございます。私の場合、blogの有効活用には正直まだまだ至っていないと思っています。社会的なムーブメントを生み出すポテンシャル(潜在能力、可能性?)は感じるのですが、多くの志のある個人が使いこなすレベルまで達するか、或いは多くの人が使いこなしやすいツール、環境として成熟するか、もしくは両方が揃う必要があるんだなと今は思っています。おそらくどっちが欠けてもだめなのと、その個人個人の顔や人となりが見えながら、互いに過度に干渉なくコミュニケーションできるレベルの緩さが多様性とよりよい知恵として蓄積、活用されていくように個人が能動的に試行錯誤していく必要があるのかもしれません。
特にアトピーは、障害という認定を受ける病態でもなく、難病にも指定されていない病態です。公害病でもないし、ステロイド薬害でのアプローチも社会的認知を受けるには困難な環境にあります。どれでもいいからちゃんと認定してくれとも安易に動きにくいのですが、こんな複雑な問題もあるんだなということを知っていただき、生活の中でこんな人々も生きてるんだというのを少しでも知っていただければ幸いです。
そういう意味で我々にはお手本になるサイトがあります。「カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル」というblogです。
http://kaipapa.livedoor.biz/
政策提案(法律に盛り込む)のためのアイデアだし、それを文書化するところのノウハウをblogで公開されています。こういうレベルで人が実際に集まり、お互い顔を合わせられるところまでのこの半年ずっと注目していましたが、勉強になるヒントがたくさんあります。我々はなぜこうできなかったのか?とか、こうすればできるかもという可能性を感じさせてくれるblogでお勧めですよ。
ぜひお時間のあるときにお読みになってください。
今後とも宜しくお願いいたします。

Dr. PP 2004年7月23日 22:43

松岡さん、こんばんは。
トラックバックありがとうございます。
二人三脚の診療が出来ているか。厳しい言葉ですね。現在、3つの病院で週1回の診療を行っていて、患者さんの中には私の曜日にわざわざ来てくださる方もいらっしゃいますが、多くは医者が誰であるか関係なく、都合の良い日に受診されます。初めて診るアトピーの患者さんに対しては、自分自身がアトピーであることもあり、他よりも多くの時間をかけることが多いですが、それでも10分が限度です。
常勤で外来を行うか、開業するかしないと、なかなか患者さんとの信頼関係を築いていくのは難しいですね。もちろん、私自身がまだまだ勉強不足で、信頼を得られない面もありますが。
フローチャート拝見しました。医師側からも患者側からも客観的に描かれていて、良くできていると感じました。ステロイドというのは、免疫系を全体的に抑えてしまうため、その効果は絶大ですが、その分、確かに使いすぎれば副作用も出てくる危険があります。皮膚科医もそれは認めていると思うのですが。。。ですから、もちろん、使わずに治療できればそれに越したことはないと思います。一番の問題は緑色の(C)に含まれてしまう人たちでしょうね。(C)になってしまう可能性がある以上、私は現時点でステロイドを中止する治療を薦めることはできません。しかし、ステロイドが効きにくい患者さんがいることも事実で、そういう方たちに対して治療の選択肢が少ないのも現実です。このことについては、我々皮膚科医が真剣に取り組まなければならないと考えています。

matsuoka 2004年7月24日 19:28

Dr.PPさん、コメントありがとうございます。Dr.PPさんのblogは興味深く拝見しております。おっしゃるように、お医者さんとの会話は、我々患者には診察を受けるときの数分程度しかできないことが多く、Dr.PPさんの一医師としてのお考えや、同時に患者として現在お考えのことが「見える」blogとしてとても貴重な情報源になっている(なっていく)と思っています。私はweb開設当初からクレーム型(プラス結果としてフレーム誘発型)の発信をしていましたが、今後は現状認識+提案型の情報発信に切り替えを模索している段階です。今後ともよろしくお願い致します。

おーの母 2004年7月25日 10:06

 もう6年も息子のアトピーと付き合っていますが、いまだに知識が追いつきません。
こちらのHPで「ルイボスティで光湿疹」という内容を知りました。
息子もSOD食品での体質改善を試みた時期があります。かなり長い期間(1年近く)お茶として飲用していましたがその後原因不明の「日光疹」が現れた時期があります。医師の説明では「ナニか複数のモノが重なることでたまたま日光疹という反応が現れたのでしょう」とのことでした。*医師にルイボスティ飲用の相談はしていませんでしたので・・・
飲用をやめて久しいですが以後日光疹はでていません。
偶然に知ったHP・日光疹ですが原因のはっきりしないコトやこれからのコトなど不安でいっぱいだったので、溜飲が下がった気がします。

maweagirwe 2005年3月12日 03:32

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050311-00000087-kyodo-soci
米国もアトピー薬で警告 発がんで藤沢製品などに
 【ワシントン10日共同】米食品医薬品局(FDA)は10日、藤沢薬品工業が開発した
アトピー性皮膚炎治療用軟こう「プロトピック」(一般名・タクロリムス水和物)について
「発がんと関連している恐れがある」として、他の薬が効かない場合に限り短期的に使うよう医師に呼び掛けた。
 販売元には、がんの潜在的な危険について、黒枠で囲んで目立たせる最も強い警告表示を付けるよう求めた。
同種の薬であるノバルティス社(スイス)の「エリデル」(日本未発売)についても同じ対応を要請した。
 プロトピックは、免疫抑制剤として開発された成分を塗り薬にした新薬。
日本では既に小児用が認可された2003年に「関連は明らかでないが、がんの報告がある」
との警告が添付文書に付けられた。
(共同通信) - 3月11日11時47分更新

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