- 2004年9月 8日 10:27
- アトピー
医学、薬学、歯学系の授業に薬害関連の特別授業が行なわれ始めているようだ。
薬害エイズやサリドマイドのような薬害を繰り返さないよう、被害者から生身の体験談を直接聞く特別講義が全国の大学医学部や薬学部、歯学部に広がり、実施に向けて検討中の学部も含めると全体の4割を超えることが8日までの文部科学省の調査で分かった。
受講した学生からは「薬のリスクを現実味を持って感じた」「衝撃的だった」などの感想が寄せられ、好評という。理論や技術偏重と言われてきた「医・薬」の教育現場にも患者の思いが届き始めている。
こうした講義は、薬害被害者団体連絡協議会の協力を得て、文科省が2年前から実施を呼び掛けた。被害者が教壇に立って、例えば自分や家族の無念さや、治療のためと処方した薬で被害を生んだ担当医の苦悩などを語り、学生たちに薬を使うことの重みを訴える。
薬害を未然に防ぐという意味では、これはこれでいいことなのであろうが、皮膚科医の育成過程で、アトピーに処方する薬に関してこのような授業は導入されているのだろうか?
また、不幸にも防ぎきれなかった薬害が新たに発生した場合、それを「誰が」「どのように」救済するのかという次の段階の課題もある。
- 健康面での回復が見込めるように手厚い医学的措置を受けられるのか?
- 回復が現状の医学水準では見込めない場合、金銭面で補うのか?(誰が負担するのか?)
- 上記金銭にも一部重複するが、社会保障面で優遇措置を得るべきなのか?
そこまでの課題解決を経て、その恩恵を患者が実感として得られる(あるいは弊害が減る)ようになるにはまだまだ時間がかかるような気がする。とはいえ現状がどのような仕組みになっているのかということさえも私はちゃんと知らない。もう少し掘り下げて調べておく必要がありそうだ。
参考:
もうひとつ、昨日のニュースのようだが、以下のニュースが目を引いた。手放しで喜べるものなのかは要チェックだと思う。
厚生労働省は7日までに、医薬品の重い副作用に苦しみながら、公的な救済制度がスタートした1980年以前に被害を受けたため救済対象になっていない人に対し、新たな手当支給制度を創設する方針を固めた。近く独立行政法人医薬品医療機器総合機構内に検討会を設置し、具体的な方法を話し合う。
80年以降の被害者についても、治療を受けてから2年間に限っている医療費の申請期限を延長するなど、より実態に合った救済のあり方を検討する。
現行の救済制度は80年5月の創設以降に薬を服用し、副作用と認定された被害者に対し、機構が医療費や障害年金などを給付している。
検討する=「何もしない。実施しない。」というのが厚生労働省語でないことを望む。
もう一つ薬害ではないが、目が離せないニュースをメモ。アトピーであることで苛められた生徒さんが自殺した事件の口頭弁論。
◇高校生の母、死への経緯詳述--横浜地裁
横浜市港南区の県立高校1年だった小森香澄さん(当時15歳)が自殺したのは、同級生のいじめが原因だとして、両親が01年に、県と元同級生3人を相手取り約9700万円の損害賠償を求めた裁判の第9回口頭弁論が6日、横浜地裁(山本博裁判長)で開かれた。香澄さんの母美登里さん(47)は本人尋問で、「周りの大人の対応によっては香澄を救う手立てがあった。なぜ救えなかったのか大人が真摯(しんし)に考え、次の命を救うための裁判にしてほしい」と訴えた。【川久保美紀】訴状によると、香澄さんは同校吹奏楽部で、同級生3人から仲間外れにされたり、「アトピー性皮膚炎が汚い」などと言葉によるいじめを受け、98年7月、自宅で首をつって自殺した。
美登里さんは尋問で、、香澄さんが登校できない状態になり、学校に十数回も相談したことや、メンタルクリニックで「心因反応(うつ状態)」と診断を受けたことなど、自殺に至るまでの経緯を詳しく説明。「香澄は心を傷つけられて死んだということを認めてほしい」と訴えた。
一方、県や元同級生の弁護士は「いじめと認識できる事実はなかった」と学校や同級生の責任を否定している。
香澄さんの死を巡っては、学校は吹奏楽部の生徒ら31人に、香澄さんへの接し方を振り返る作文を書かせていた。小森さんの弁護団は「いじめの事実を立証するために重要な資料」と県に提出を求め、県が拒否したため、02年8月に同地裁に文書提出命令を申し立てた。しかし、同地裁は「学校と生徒との信頼関係を損ねる」との理由で申し立てを却下。弁護団は抗告したものの、東京高裁でも昨年7月、却下された経緯がある。
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