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[mp3:http://www.atopic-info.com/archives/podcast/rec-20051023-0146.mp3:少年犯罪の加害者も被害者もアトピー患者だった]
川越市で六月、無職の兄=当時(23)=をハンマーで殴って死亡させたとして、殺人の非行事実でさいたま家裁川越支部に送致されていた弟の無職少年(16)=犯行当時(15)=の第四回少年審判が十三日、さいたま家裁川越支部で開かれた。坂野征四郎裁判長は「相当長期間、矯正教育を行うことが必要」として、少年を中等少年院送致の保護処分とする決定をした。
決定によると、少年はアトピー性皮膚炎のために引きこもり状態だったが、外に出て働きたいと考えるようになって事件約一週間前、同様にアトピーに悩まされながらも就職経験のある兄にアルバイトについて相談。しかし悲観的な返事をされて兄に憎しみを抱くようになり、六月二日未明、就寝中の兄の顔や頭をハンマーで殴り、死亡させた。
肉親がアトピーであるか否かに関わらず、友人・知人との間柄での同様の事件が起きた場合も想像するとやるせなくなってくる。平常心を維持することは、私たちアトピー患者には最も難しいことなのかもしれない。また、平常心は一瞬にして崩れ去る可能性を秘めているという現実も常に認識しておく必要がある。
今となっては「たら・れば」の仮定に過ぎないが、仮に兄から悲観的な返事ではなく「何とかなる」という希望的な返答がもらえる会話があったとしても、この弟君にすれば、「自分にはどうにもならなかった」ということで、時間はもっと後だったとしてもやはり兄に憎しみを抱き、やはりこの事件は起きていたのかもしれない。
悪いのは病状が引き起こす不快感、外見に出てくる醜さ故の対外コミュニケーションがうまくとれなくなるなどの複合的要因が重なり、何をどうやってもうまくいかないようなときだ。世界中が敵に回った気分になるのも頷けない訳ではない。また、どこかで嫌でも自分自身で責任とらねばならない現実があるのも理解できない訳ではない。年寄りがよく「最近の若いもんは辛抱が足らん」ということがあるが、これ一言で簡単に片付くものでもない。
反面、「他責」(なんでも人のせいにする)な傾向の時期もあるというのはおそらくアトピー患者さん自身、自問自答した場合あてはまることが結構あるかもしれない。(自分では薄々わかっちゃいるが、他人からストレートに言われると「そんなことはない。お前に今の俺の状況がわかるか!」と怒鳴りつけたくなるものでもある。)実際自分にも落ち目の時はこうなる場合もあるし、もちろん身近な健康な人にもこの性格のまんまな人はいる。
現在はこういう時、いかに現状を楽に感じられるようにするか?を想像し、そのためには今何が必要で、何をしたらよさそうか?と順番に考えるようにしている。
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